良い意味で安心感のある展開

ありますよね、主人公が謎の行動を繰り返している事を周囲に笑われているけれども、それが修行となっていて最強の力を手にしていた——
よくある流れですね、それが好き。

この作品は、剣で身を立てたいカネトとそれを止めたい家族のお話。


以下めちゃくちゃネタバレ含みますが……、
クライマックスに村に山賊が襲ってきます。カネトはこれまでの努力を見せつけるのですが、戦う前に山賊が逃げ出してしまいます。実際にバッタバッタ倒す事が出来なかった事にカネトは嘆くのですが、実はそれ以上の事(山賊が村々を襲う事そのものを無くす)をしていた張本人だった。この場合は立役者ですかね。
こういった結末も良くある流れですねこういうのめっちゃ好きです。
あと最後の戦にカネトが参加する可能性を匂わせるのも好きです。

ただ、一点だけ気になった事がありまして、戦と山賊の襲撃について、それぞれがリンクしているのか、完全に別の事案であるのかどうかがパッと読んだ時に分かりませんでした。
というのも、領主が腕自慢を集めなくなった(山賊の対応が不要になった)から戦に出なくて済むようになったと描かれているのですが、この描写だけ見ると戦と山賊が繋がっているように見えます。
けれども、戦自体は山賊出て腕自慢集める前からあった為、別の件なのかとも考えられ状況が読み取りづらいかなと思いました。

戦自体は終わったか終わってないかが描かれていなかったのでもう少し描写があれば読んでて想像しやすいかなぁと思います。

結論:とても好みの作品でした!