二 彼

iv

第9話

よく臆病風に吹かれる僕の性格は上がりっぱなしの昇降舵が受ける力と重力みたいに下向きだ。年末年始にそれぞれの家族を優先することも、こうして初詣をすることも彼女の発案である。



 ポジティブな彼女の姿勢はいつも僕を助けてくれる。でも、ときには僕が牽引役に回って、すこしでも彼女を楽にしてあげたい。ずっと、一緒にいたいから。千円札の折り紙飛行機は人波の上をゆっくり進み、神殿に吸いこまれていく。


fin.

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