二 彼
ii
第7話
進行方向と翼のなす角、迎え角が上向き五度程度になるように調整した。なぜなら、抑え角が大きいほど揚力は大きくなるが、あまり角度が大きいと翼の上を流れる風の乱れが激しくなるため、折り紙飛行機は失速してひっくり返ってしまうし、逆に迎え角が小さくなると揚力が不足し、すぐ降下してしまうからだ。ゆったりと落ち着いた飛行を遂行しているのは抑え角の調整がうまくいった成果だろう。
機体の重心は揚力の作用点である空力中心よりやや前方に設定する。なぜなら、若干上向きな抑え角は否応なしに、空気抵抗を受け、自然とひっくり返ろうとする機体を抑えつけるためだ。重力の総和と仮定できる重心と揚力の総和と仮定できる空力中心を前後させることで進行方向に対して、お辞儀をする向きの回転力が働き、ひっくり返る方向の回転力に対抗する。さらに翼の後縁には少し上に折り曲げた昇降舵を作る。昇降舵といっても昇降しないで上がりっぱなしである。だから機首上げの回転力が生ずることになる。
iiiにつづく
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