19 高梨家の家系への応援コメント
過去からの継承という回でしたね。
『「でも、信じられない」
茜ちゃんが言った。彼女の科学的思考からすれば、このような運命的な話は受け入れがたいのだろう。
「科学的に考えれば、こんな事象、確率的にありえないわ」』
の部分について、あまりにも茜ちゃんが科学的ではない発言をしていて驚きました。
誰も何も準備や細工をしていない完全に自然の状態で5つの徳が集まるのであれば『統計学』的には非常に低い、『確率的にありえない』と言えるでしょう。しかしそれまでの話の流れで先祖、ないし100年前の5人の誰かが細工をした、と明確化されています。
むしろ科学的な姿勢であれば「現在の観測された事象」に対して『ありえない』などとは決して言わず、原因が何で再現性があるかの追求を行う筈。
これではむしろ『科学的思考』というよりは、『自分の信じられないものを科学的じゃないとレッテルを貼る逃避的思考』であり、科学的思考の持ち主であればむしろ『信じられない』ではなく
「どんな手段を使えばそんなことが可能になるのかしら……」
「科学的に再現性があるなら、100年後の満月でもきっと役にたつはず!」
と言うのでは無いでしょうか……?
作者からの返信
茜の性格までしっかり読み込んで頂き、ありがとうございます。
一般の人の考え方がするっと出た所ですね。魔法的細工の話を聞いていても、にわかには信じられなかったのでしょう。
11 エリアスからの情報への応援コメント
面白い回でした。少し前の回の「三日月〜」という表記から満月までは12日もしくは新月経由で18日ですが、それを約2週間ではなく約3週間と言うのはエリアス先生が長命で若干時間感覚に変動のある細やかな描写なのだと感動しました!
作者からの返信
多くの感想を頂き、ありがとうございます。
10 エリアスのお宅訪問への応援コメント
影の魔法使い達の目的が推察される回でしたね。
素人質問で恐縮なのですが、
『「これは非ユークリッド空間の原理を応用しているんですか?四次元空間の投影のような……」
「よく気づいたね。それにしても非ユークリッド空間なんて高校生なのによく知っていたね。高校では習わないだろうに」
エリアス先生は感心した様子で茜ちゃんを見て続けた。
「魔法と科学は根本では繋がっているものだ。特に空間に関する理論は君たちが習うユークリッド幾何学ではなく、非ユークリッド空間と親和性が高い。ユークリッド空間では平行線もは交わらないが、非ユークリッド空間では交わるとか、空間拡張魔法理論の基礎になっているね」
「なるほど……」
茜ちゃんは目を輝かせながらメモを取り始めた。
「つまり、空間を折り曲げるというよりは、次元の一部を重ねることで拡張効果を生み出している……」
茜ちゃんの呟くひとりごとのような声にエリアス先生はますます感心した様子だ。
「茜君は魔法理論にも才能があるようだね」』
の部分について、ユークリッド幾何学は平行線公準の満たされた各次元の取り扱いであり、2次元のユークリッド平面や3次元のユークリッド空間が著名ですが当然4次元以上の多次元空間においても取り扱われます。一方で非ユークリッド幾何学はいわゆる『曲がった空間』を取り扱う学問で、特殊相対性理論などの重力や光速などを扱う場合に使われますが、簡潔に言えば先述のとおりです。それを踏まえると作中の描写は全く逆の取り扱いであり、4次元空間の投影や次元の重なりであれば通常ユークリッド幾何学、空間の折り曲げであれば非ユークリッド幾何学的になると思われるのですが、なぜでしょうか?
現状ですと作中描写が『賢そうなフリをしたくて背伸びしてみたけど全く頓珍漢なことを言っている茜ちゃんと、それに対して聞き齧り人間界知識で適当なことを言いながら「才能がある」と皮肉を言うエリアス先生』か、『魔法理論とは実は科学的理論とは全く関係なく本人の心の持ちようでなんとでもなるもので、誤った論理でも意思の通り実行できる魔法の応用性と「現代魔法」を研究している人達は魔法に科学的な振る舞いを無意識のうちに求めているので魔法がそう振る舞っているだけ』というような描写に見えてしまうと思います。
後者だと「魔法と科学の交わり」という作品テーマをこれ以上ないほど破壊しており、前者であれば優しげに見えた先生の皮肉っぷりと茜ちゃんの道化っぷりのひどいギャグ描写になってしまうと思いました。
作者からの返信
ちょっと生成AIを思わせる部分がありますが、お時間を割いて長文の感想を頂き、ありがとうございます。そこまで行くと高校の範囲を超えてしまいます。なぜ?と思われた部分はご自分で考えてみると楽しいかもしれませんよ。
7 閑話 科学者の誠実と魔法理論(茜視点)への応援コメント
魔法の科学的な解説、非常に興味深いものでした。
魔力繊維と魔力粒子はどちらも可視光線を透過するがX線に反応する、ということから(X線の反射条件的に)高密度物質として『存在』しており(筋繊維で『圧』をかけることが出来る以上『物体』なのも同様に確か)、かつATP系と同様にエネルギーを変換しているという話、とても面白いと思いました。
ATP系の科学的エネルギーを変換、という事は質量のエネルギー変換(核融合核分裂などで起こっている現象)のような大規模エネルギーを個人で発生させる事は出来ず、当然ながら『保存則に〜』という発言もあり、「魔法で転移や物体生成を人間の魔法使い個人の魔力で行うのは非常に難しく、だからこそ魔力としてドラゴンのような生物が狙われるのかも!」と思わせるものでした。
しかもATPの生成量は人体として一定量であるから魔法使いとして成長すればするほど普通の運動能力が低下していくことが予見され、これまでの運動能力が高い描写が将来的な運動能力の低下の伏線に見えてきてゾッとしてしまいました。
作者からの返信
実際には「運動能力の低下」は起こっていないのですから、自分の想定と実際に起こる現象が異なっているという事ですよね?それを放置せず、なぜ?と考えて探求できると、良い研究者になれますよ。
5 襲撃への応援コメント
お疲れ様です。目から鱗の展開でした!
最初は思い違いをしていた部分として読んでいて気になった点なのですが、影魔法使いの目的に対しての行動に違和感がありました。
「後をつけて来た」という描写から明らかに先生との合流前から4人を見つけており、もし襲うのであれば先生との合流前か、4人が配達を終えて帰った後1人になった所を襲う方がより順当だというのが1点。
特に「鏡を渡せ」と言っている以上目的は別に受け渡し先の先生の位置の特定ではなく鏡である事を踏まえ、どれだけの戦力が待ち受けているか不明の目的地に辿り着く前に襲う方がより整合性があると思いました。
無論影魔法使いという存在がその程度の誰でも分かるような事も考え付かず、のこのこと高位の魔法使いに鏡を届けさせた上にタイミングも読まず襲撃する無能の集団であるという描写であれば問題ないと思うのですが……と考えた所で、そうなるとその程度の存在に長年悩まされている評議会というのもよっぽど利権争いの為の内ゲバが横行する腐った組織だという部分がより質感を持ってくるので、店長が事前に言っていた部分の補完になるのだと思い納得出来ました!
普通に脅威を描写するなら森の中の配送中に襲われて先生が助けに来た方が影魔法使いの恐ろしさを感じるところ、3人も居たのにすごすごと敗走する所まで全て計算された描写なのだと感動しました! これからも頑張って下さい!
作者からの返信
ご感想、ありがとうございます!
人間界の常識だけで考えるとそういう考え方もできるのですが、魔法界の常識はそんな甘くは無いのです。魔法界とのギャップをお楽しみ下さい。
1 プロローグへの応援コメント
初めまして、悠鬼よう子と申します。
XでのRP読書企画に参加してくださり、ありがとうございます。
ご挨拶を兼ねて、感想コメントを書かせていただきますね。
放課後の路地に吹く春風と、塀の上でまどろむ黒猫、そして現れた不思議なバン。日常の裂け目からふとこぼれ落ちたような魔法のひとときに、思わず心を奪われました。優斗さんと茜さんの軽やかなやりとりも微笑ましく、これからどんな物語が動き出すのか、続きがとても気になります。黒猫のまなざしにも、何か秘密があるのかもしれませんね。
作者からの返信
ご感想を頂き、ありがとうございます!黒猫、まなざし、いろいろと意味がありますよ~。続きをお楽しみに!
21 満月へのカウントダウンへの応援コメント
11 エリアスの情報の時に「人間の身体の半分を失った〜」という情報を高校生2人も聞いていたのに、今回の店長が人間〜という話の下りは不自然に感じます。
特に「賢い」筈の茜ちゃんなら想像出来る筈の情報を既に開示されてありながらも不満を漏らす描写となると、あまりにも茜ちゃんのポンコツっぷりが際立つものです。
作者からの返信
違和感を感じる箇所のご指摘、ありがとうございます。