これはグラタンという皿の中で、バターとマーガリンが入り乱れる様な話

王道一筋、具のひとつも許さないその度量、グラタンに例えるならチーズとマカロニだけの素グラタン。

突然の死、転生先での立場逆転、これはマカロニとチーズだ。

マカロニは、今まであらゆる応用が効いていた。

エゴイストの極みのような、天上天下の頂のような、カリスマの王様であったであろう。

そんなマカロニは、チーズに出会ってしまった。

チーズはホワイトソースと共に、さながら最強バディアクションで、文字通りマカロニを尻に敷いた。

この物語は、普遍的な設定の中に独自性をスパイスした一作だと言えよう。

それは、形容するならローズマリーが上に乗ったグラタン

スパイスは、料理も料理人も質が上がる個性増強剤である。