ふわふわないい香り
コンビニと学校までの中間くらいで瑠衣が合流した。
「おはよう、琉架くん」
「あー琉架だけ、ずるい、俺にもΩの匂い嗅がせろよ」
ビクっと瑠衣が震えていた。
「古巣言い方ってもんがあるだろ」
「え、ごめん」
「ううん、ビックリしちゃった、えっと古巣くんって言うの?」
「おう、よろしく」
βでも分かるふわふわないい香りがした。
「んはぁーたっまんね」
!?
「そういうの本人の前で言うのやめたほうがいいと思う」
「そういえばさ1組のαとΩのカップル番になるって約束したらしいじゃん」
「あ、神木と桃白(Ωの男)だっけ?」
「そうそう、いいなぁ~俺も彼女欲しい」
「古巣の彼女ってちょっと大変そうなイメージある」
「えーそんなの男と女の関係だろ? そんなもんだろ」
学校に着き
下駄箱で履き替えていると前にいた瑠衣に腕の怪我を見られてしまった。
「あっ」と声を発したのは瑠衣だ。
「ん?」
僕はあえて気づかない振りをして古巣のあとをついていった。
そうこの腕のとこ昨日の夜に拘束具つけられて襲われてたからこれ璃亜武に見られたらまじで怒鳴られそうなんだよね。
心配してくれるのは嬉しいけど、でも心配じゃ……。
ぶんぶんダメだ、これじゃぁ僕じゃない!!
「なにやってんの?」
とさっそく璃亜武に声をかけられた。
「え、えっと別に」
と横を通り過ぎた。
「みんなおっはよ~~」と挨拶をした。
コンビニでバトってたから今日は8:15についた。
すでに璃亜武は登校していたようだ。
それにこの時間帯は登校している人数も多い。
優等生か!!
とツッコミを入れつつ
席に座った途端の激痛……。
ひぇーこれは痛いよ。
硬い椅子ってお尻に負荷かかりすぎ、、、。
思わず浮かせるお尻、前屈みで今日1日を過ごすのはだいぶツライ、、、。
その点Ωは特別扱いで座布団が支給されているなんて差別だ!!!
男のβを抱く。
そんなの普通に考えてただの変態がやることだろ、まぁ、もしかしたらβ同士の男が付き合ってるかもしれないけどもし僕にそういう人がいて、もし僕を受け入れてくれるならそれはそれで嬉しいけど、、、。
「あ、あの
「ん?」
珍しい瑠衣が1人で璃亜武に話しかけていた。
あんな挙動不審な瑠衣でもαに恋されてHもして大事にされるっていいな。
……。
まぁΩってだけで昔はもっとやばかったらしかったから今の状況考えたらいいほうに向いてるんだろうな。
そしてαに迎え入れられる。
それだけで幸せだ。
「おーい琉架どうした? 腹壊したか?」
古巣がきた。
「んーそう、トイレ行ってくる」
「俺も」
「ツレションはやだ」
「え!! お前だって大のほうだろ」
「うるさい」
今日の僕はなにか変だ。
璃亜武に好きな人ができる。
そんなの嫌だ。
でもそれを止めるのもおかしい。
あーもう僕女々しい!!!
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