第6話 崩壊中

そもそも何かが崩壊しているときその中にいるときは崩壊しているとはわからないのではないか?

長引く治安出動に現場の隊員たちに不安と不満が高まっていたあるとき、同時多発的に政府機関に対して爆破予告をするメールが届いた。

発信者の特定をしているうちに麻布税務署に火炎瓶が投げ込まれた。ワゴン車に乗った5,6人の集団が窓から火炎瓶を次々と投げ署内の一部で火の手が回った。

突然のことで署内にいた人には火で包まれ重度のやけどを負うものが何人もでてしまった。

それがきっかけとなってかわからないが、大阪の官庁街である谷町四丁目付近で大規模なデモ活動が起きて中にはボーガンで武装した一団もいた。その一部が警備活動中の警官に向けて矢を放ち騒然となった。

機動隊はデモ隊の排除に動き、多くは逮捕され留置所送りになった。しかし留置所が混んでしまってどうしようもなくなってしまった。

その後から大阪を一帯に様々な集団が公共の場で大人数でたむろするような光景が見られ、警察はその対応に追われた。

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