第38話
「聞いてきたのは陽菜だろ?」
「そうだけど…カナちゃんこんなことサラッと言うタイプじゃないじゃん」
「言わなきゃ伝わらないしすれ違うってことは今回のことで十二分にわかったからな」
「…まぁ、そうだけどさ」
「だからこれからは思ったことはちゃんと伝えるようにする。それは陽菜子もな」
「じゃぁ、聞くけど…」
「ん?」
こんだけカナちゃんの思い伝えてもらってこんなの聞くのは悪いのかもしれないけど…!
「恵梨香さんと…なんで会ったの?」
「あー…それは俺の後任を恵梨香に頼んでたんだよ」
「後任?」
「昨日始業式でも言ってただろ?数学のって。聞いてなかったのか?」
全然聞いてなかった…。そんな話聞く余裕なかったもん。
「俺の後任を任せるなら恵梨香だって思ってさ。恵梨香に相談したらちょうど違うとこに移ろうかと思ってたらしくてすぐ決まったんだ。俺の勝手で辞めるからこそ自分よりも教えるのが上手い人に就いて欲しかったからな。安心して辞めれる。ちなみに念のために言っておくけどカフェで恵梨香と会ってるからな?」
「…そっか…」
ごめんなさい。私はてっきり家で会っていたと思ってました。
そっか…じゃぁジッポはカフェに置き忘れたのね。
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