第9話

それからジンちゃんと死ぬ気で勉強した。

春も夏も秋も冬も。眠っている時間以外はずっと。


その努力の甲斐あって私は無事にカナちゃんの勤める高校に入学することができた。


やればできる子なんだよね。私。

ジンちゃんも一緒に受験したら首席合格してた。

ほんっと無駄に頭がいいよね。カナちゃんもだけど。


よーし。高校も無事に合格したことだし?

これからカナちゃんに女として見てもらいラブラブ高校ライフが待っている



ーーと、思っていたのに。



「カナちゃん!!話が違うじゃん!!」

「学校では向瀬先生な」

「女として見てくれ…っむぐ!」

「お前なぁ…場所考えろ…頼むから」


じゃぁカナちゃんが約束守って!って私の口を塞いでいるカナちゃんの手に噛みついて大声で言いたくなった。


カナちゃんと私の関係は入学してから半年も経ってるのに何も変わってない。


これじゃなんのために一生懸命勉強してここに入学したのかわかんないじゃん!いや、平日もカナちゃんのこと見れるのは最高だから全く意味ないわけじゃないけど。


「…カナちゃんの嘘つき」

「あー……ちょっと移動すんぞ」


カナちゃんの後をついて歩きながら後ろ姿を見つめる。

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