あたたかい瞼

みたけ

食卓


「いただきます!」


父の掛け声で家族全員が箸を取る.

湯気の立つ味噌汁の香りが鼻をくすぐり,母の煮込みハンバーグが食卓の中心にどんと置かれる.


「お母さんの料理は世界一だな!」

父がそう言って大きな口でハンバーグを頬張る.


「もう,お父さんったら」

母がそう言いながらも嬉しそうに笑っている.

その笑顔を見ると,僕の胸がじんわりと温かくなる.


「お兄ちゃんは?」

妹が僕を見てにっこりと笑う.


「ああ,もちろん.お母さんの料理が一番だよ」

僕がそう言うと母は少し照れたように目を伏せた.


食卓には賑やかな会話が途切れることなく続く.

父の仕事の話,妹の学校での出来事,母が近所の人と交わした何気ない会話......



どれも,ただの日常なのに心をふんわりと包み込む.


「ねえ,お兄ちゃんおかわりいる?」

妹がこちらを向いて聞いてくる.


「ああ,もらうよ」


そう言って茶碗を受け取る.

湯気がふわりと上がり,その温かさが手のひらにじんわりと伝わる.


この暖かさが家族の温かさ...


陽光が僕のまぶたを照らしている.

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あたたかい瞼 みたけ @dreihauser

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