おもったらすぐに。

トン・カツヤ

第1話 風をまつ

風が吹いたら、じっとしているだけで体にふぅーとかかる。


風が吹いたら、君の長い髪をなでるように小さくなびかせながら。


手を広げて体を回してると、風を迎えに行ける


待ってるだけじゃ退屈なので、こっちから迎えにいってあげる。


ほら、手を出して。


ぎゅっと握って、一緒に回る。


風を迎えに行くと、だんだん体が冷たくなるのと感じた。


回るのをやめた。


二人の距離がすこし縮まった気がした。

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