第35話

寧々は久しぶりに学校へ行く事が出来た。次の映画までの間にしっかり通って単位を取らなければならない。

寧々は毎日居残りで補習を受けていた。同じく高橋成美も人気アイドルとしてテレビに引っ張りダコでロクに学校へ行く事が出来なかった。

寧々と成美は補習の後、成美のマンションで勉強する事が多くなった。

「次の映画は主役?」

「うん。教室の闇。クラスでイジメで自殺した姉の真相を妹が追う話。成美は?」

「私は高校生男女5人のラブストーリー。聞いた話だけど本当は寧々が入ってたんだよ。でもプロデューサーが言ったんだって。あの子はアイドルじゃないって」

寧々は涙ぐんでいた。

「ごめん、余計な事言って」

「違うの。嬉しいの」

成美は訳が分からずポカンとしている。

「いいの。分からなくて」

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