妖怪としての人魚。本心は深淵なる海の中
- ★★★ Excellent!!!
いい意味で気味悪かったです。
あやかしとしての「人魚」は怖さを備えてる。
(夢の中で)車椅子の奥さんの足がマーメイドになるなんて、美談を予感させる。
そして村人から「人魚は怖いんだ」と言われるほど、それは偏見だよ、華魚に限ってそうじゃないんだ、と読者の中でも反発する。
華魚との思い出が加速するほど、綺麗に終わることを確信する……そして。
ああ……。
人の本心は分からない。
華魚がどんな想いだったかなんて、よくわからないまま、海の中に消えてしまった。
そして、どんな想いでさえ、伝承の通りになるからあやかし。怖さを再確認
本心がよくわからないのが救い。真心から好きだった可能性も残している。
でもきっと
華魚の「主人公が好き」って想いに偽りはなかったんじゃないかな? それで無理して陸に上がってたのかも知れない。
だから主人公は今度は自分が海へ行こうって思ったんだ
きっとそうなんじゃないかな
真相は海の中だけど、きっとそうなんじゃないかな