詩7 魔法

そうげつ

魔法

橙が鮮やかに染み渡る空で

ひこうき雲が十字を切る 

人が立つのもやっとの風の中

街路樹は両手を大きく振っている


加え続けられる魔法に

魅了されるのは悪いことじゃない

ただ祈りが溶け込んだ風たちが

そっと目の前に現れただけ


哀れみを感じていた太陽を

月がそっと慰める

いずれ全てが無に帰る

それまでの余興にすぎないと


紺色の海に浮かぶ7つの宝石が

一段と燃えるように輝く

魔法など加えられない

それぞれが唯一の存在

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詩7 魔法 そうげつ @sogetsuthepoet

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