時々短歌

裏木

冬の横浜

寒夜に積もる思い出 改札真近


帰りの改札は、一日の明確なゴールとして私に終わりを意識させる。今日の一日はほとんどが思い出になってしまって、残された時間は帰って寝るだけに費やされる。自分の人生もこんな風に呆気なく終わりを迎えてしまうのではないか、こんな風に不安に苛まれている今も、未来の自分の思い出なのだと怖くなる。それどころか、この俳句を詠んだことも、この1日のことも、この1年のことも、忘れてしまうのではないか。せめて私の中に、この1日の思い出が積もってくれたらと願う。

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時々短歌 裏木 @kumasandayu

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