第4話

「ちょっと聞いてんの?ハナ」


バシンと叩かれたおでこに手をあてて

恨めし気に顔をあげるとそこには呆れた顔をした紗彩。


「ほんと…辛辣だなぁ紗彩は」


「あんたにだけよ」


「うぐ」


それもまぁまぁ間違っていない。

クラスメイトや先生方への対応はスマートかつ優雅である。


才色兼備、眉目秀麗、文武両道、、、

天は二物を与えないというがそれは嘘だ。


完璧という言葉が当てはまる女がここにいる。


唯一の難点はわたしに対してのみ傍若無人なところである。

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