魔の付く自由業
鷹橋 ねきょ
学院編1
魔法使いとは、他の魔法使いと戦い国から報酬をもらう職業だ。昔は神様を喜ばせるのが仕事で今はもっぱら上流階級の一般人の前で神事として行う。時には命を落とすこともある。命を落とした魔法使いは冷笑の的になってしまうくらい弱肉強食の世界でもある。
僕の家系は魔法使い。父や母は数々の神事へ出場して生き残っている。僕の家では齢が15になると式神を召喚する儀式を行う。今日がその日で、僕は召喚用の触媒三つを用意していた。
「髪の毛、鷹の羽、松の根っと」
この式神の触媒は代々決まっていて僕は猛禽類の式神を宿しているらしい。
今夜に行う儀式で式神に力を認めさせないといけない。失敗すると逃げられるか、最悪式神に殺されることもあるらしい。これは母方家系の魔法で、魔法使いは結婚すると子供は父母どちらの魔法も引き継がれる。ただ最近は似たような魔法を持つもの同士が夫婦になっていたせいで僕のような二つの魔法を操れる子供はまれだとか。父方の魔法は、母方にも少し適正があった。母方にも似た魔術が伝わっていたらしい。父さんも母さんも剣術の腕前は高い。両親どちらも木刀で竹が切ることができる。
僕の魔法はパワーストーンで作られたペンダントを剣にするものと猛禽類を呼び出す召喚魔法。今日のために黒水晶のペンダントを産まれた日からつけていた。
一通り準備を終えて夜を待つ。
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