Ever Tear

神楽鳴:

天河石アマゾナイト臨む程に、罅割れた瞳…

頬骨を濡らす催花雨さいかう、眺め


火鑽ひきり、グラスアーチ『夢の銀河』

涙一粒噛む度、朧な息を吸い込んで


錆びれたはね橄欖石かんらんせきたる色彩

僕は惹かれてしまった…



震える指先に、ペンを持たせ

幾枚と僕から君へ、綴る言葉が


隻眼たる剣士、天青石てんせいせきの霹靂さえ、愛に変わり

グランドフィナーレは未だ見ず


血を流した戦士達よ、疲れた身体を

炎瑪瑙に焼かれ、眠りなさい…



ああ、この気持ちに幾つ、宝石を並べても

君に微笑んだ瞬間、連なった想いの海に勝らない

天使達が、僕に教えてくれるんだよ


これが君を愛する、物書きの姿

僕の物語に不可欠の女性ひとだって…



光星が瞬いた、琥珀花エーデルワイスは涙を呑んで

砕け惑う、蒼玉花ネモフィラと忘却した言葉を、綴れば


首筋に輝いた、黄金の鎖が疎ましい

半透明な王子様さえ、瑪瑙たるカラスに出会うだろう


水葬の儀式で深く眠るのは、王家の末裔

婚約者は口付けて、彼女に黄燐たる名を施した


そして、残るのは乞食が一欠けらのパン

貪り喰らう、哀れな物語



ねえ、僕が君に囁きたい、愛の宝石箱は

これだけじゃ全然、足りなくって、もどかしいよ

永遠に彼女を幸せにする、言葉は何ですか?


天使達よ、答えて

僕が愛する人の傍に、居られる


あと何年かの間に…



青色矮星:

俺達が散りばめた、永遠の栄光たる神髄を

紅水晶ローズクォーツ、彼女に見つけたなら


ああ、誰にも奪われてなるものかと

心が訴えて止まない、もう二度失いたくない


神楽鳴:

暗がりで明滅する、蛍石を拾い上げて

SL蒸気機関車に乗ったなら、ほら星空が奇麗だよ


青色矮星:

もっと、君に伝えたい

瞳と瞳が触れ合ってしまう程、近くで


神楽鳴

ごめんね、僕も本当は言いたい

君が愛おしいから、ずっと一緒に居たいって


青色矮星:

少しだけ手を伸ばして、でも視線を逸らせば

何でもないよって笑いながら


俺は、お前が好きだって言うんだ


神楽鳴:

OPALが煌めく氷柱の数だけ

彼女に、愛を届けられますように…

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