こんにちは、そして読んでくれてありがとうございます！

日本語は母国語ではありません（寒いスウェーデン出身です ❄️）ので、フォーマットミスなどがあったらご容赦くださいｗｗｗ。

もっと良い作家になれるよう頑張りますので、応援よろしくお願いします！✨

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痛み。焼けつくような痛み。

反応する間もなく、スチール製のつま先が僕の胸に深くめり込み、全身が地面に叩きつけられた。手に持っていたわずかな食事——粥と乾いたビーツが、泥水の中へと飛び散る。

「起きろ、このクズが！」

荒々しい怒声とともに、熱い唾が僕の顔に飛び散った。意識がぼんやりする中、「休憩は終わりだ！ さっさと働け！」

命令に従うことができなかった。息を整えようとするが、喉からは苦しげなヒューヒューとした音しか出てこない。

目の前に立っているのは、醜く残忍なオークだった。豚のような鼻の下から一本の牙が突き出し、小さな目を細めて僕を見下ろしている。手には血まみれの革の鞭が握られ、もう片方の手には、ぐったりと気を失ったガックの体がぶら下がっていた。——昨夜、あのほんの少し腐りかけたソーセージの端をめぐって激しい言い争いをした、あのゴブリンだ。

「どうした？」唾で濡れた分厚い唇が不気味に歪み、オークが鼻を鳴らした。「昨日のムチ打ちじゃ、まだ足りなかったか？」

「い、いいえ…」そう絞り出すのがやっとだった。スチール製のつま先が胸にめり込んだ衝撃で、肋骨が二、三本は確実に折れている。痛みで目に涙がにじんだ。

「いいえ…？」低く唸るようなオークの声。怒りが、音にならずとも伝わってくる。

「い、いいえ、ご主人様…！」慌てて言い直す。なんとか立ち上がろうとしたが、泥まみれの地面では足が滑るばかりだった。視線を鞭、気絶しているガック、そしてまた鞭へと往復させながら、必死に言葉を選んだ。

「いいえ、ご主人様… もちろん…ヴォルトは侮辱するつもりはなかった… 侮辱なんて…！」

立ち上がることを諦め、僕は泥の中にひれ伏した。せめて、これでオークの機嫌が直るなら…

「ふん… だが、ヴォルトは侮辱したんじゃないのか？」オークは意地の悪い笑みを浮かべる。「謝罪の意を示すべきではないか？」

そう言うと、オークは僕の前にブーツを突き出した。

「舐めて綺麗にしろ。」

***

オーク。僕は心底、オークどもが憎かった。

醜悪で、卑劣で、脳みそもなければ考える力もない、ただの下衆な獣。指導者気取りだが、実際は何もできやしない。こいつらの存在理由は、ただ弱者を痛めつけることだけだ。

それに、"選ばれし者"（チョーズン） に狩られること。

オークだけではない。僕たち、ゴブリンも同じだ。やつらにとって、僕たちは等しく 「掃き溜めのゴミ」。死んで当然の存在。

もしオークどもが数の力と腕力だけで成り立っていなければ、とっくに滅びていたはずだ。だが、やつらはもう一つ、得意なことがある。

繁殖。

奴らはひたすら増え続ける。どうしようもないほど、無尽蔵に。

僕は強く奥歯を噛み締めた。唇がひび割れるほどに。歯が折れるほどに。怒りが、血液のように体を駆け巡る。理不尽に、ただ理不尽に、沸き上がる怒りが。

僕はすべて耐えてきた。

豚小屋で豚と一緒に寝かされた。腐肉の中でも特に酷い部分を食わされた。蹴られ、殴られ、笑い者にされ、それが日常だった。

僕はゴブリン。最底辺の存在。生まれついた瞬間から、理不尽な苦しみを背負うことが運命だった。

だが……オークのブーツを舐めることだけは、許せなかった。これは…さすがに、耐えられない。

僕は抵抗する。僕は反乱を起こす！酔いつぶれたオークどもを夜中に喉を掻き切って殺す！仲間を集め、オークの支配から抜け出し、戦争のない場所へ逃げ——

バチンッ！！

灼熱の痛みが背中を走った。意識が引き戻される。視界がぼやけ、哀れな悲鳴が喉から漏れた。

「舐めろ。」

ご主人様の目の前で僕は四つん這いになった。長い舌を伸ばし、僕は屈辱の準備をする。

誰も僕を見ていないことが、唯一の救いだった。…いや、そもそも僕には誇りなんてものはなかった。

この戦争キャンプの地獄のような惨状の中では、ゴブリンがオークのブーツを舐めることなんて、誰の目にも留まらない。

叫び声、泣き声、助けを求める声。"選ばれし者"の悲鳴、緑の血に染まった哀れなゴブリンたちの断末魔。その全てが、オークどもの下卑た笑い声に掻き消される。

誰も見ていない。誰も気にしない。

そして僕は、濁ったブーツの表面に舌を伸ばした——。

***

「ひっ…ひっ…ひぃ…！」

僕は震えながら、血を垂れ流す鼻を押さえつつ、懸命に声を絞り出した。視界が明滅し、意識が遠のく。頭の中で何かが壊れたような感覚が広がっていく。

「黙れ。」

その一言には、迷いも、ためらいもなかった。

僕は、自分が死ぬと悟った。

オークは、ただ僕の命乞いを聞きたくなかっただけだ。奴はすでに殺すと決めていた。

その事実に気づいた瞬間、胸の奥を縛りつけていた鎖が、ほんの少しだけ緩んだ。まるで、心が鎖の隙間をすり抜けるように——

そして、僕は"平穏"を感じた。

それは、温かいベッドで深く眠るような安らぎでも、愛する者の腕の中で得られる安心感でもない。

これは——死の平穏だった。

僕の恐怖は消え去った。このクソ野郎が、僕の首をねじ切るその瞬間まで、僕はこいつの目を見ていてやる。こいつの種族が、僕たちゴブリンに課してきた痛みと苦しみ、すべてを呪いながら。

僕は、オークの小さな、豚のような目を睨みつけ——

その時だった。

頭の中に、氷の刃が突き刺さったような感覚が広がる。息が詰まり、喉が凍りついたように空気を吸うことすらできない。世界が歪んだ。

汚れた地面、オークの怒声、周囲の叫び声——それらが、別の光景に呑み込まれていった。

——暗い部屋。

タバコと汗の臭い。ロープの端を握りしめた、息の荒い男の姿。

「ケン…タロウ…？」

血の味が広がる口の中で、僕は呆然と呟いた。

僕は、"知っていた"。僕が見た男の名を。

ケンタロウ——それが、こいつの名前だ。

頭が割れるように痛む中、僕は目の前のオークを見つめた。

——違う。

目の前にいるのは、ケンタロウだ。死んだはずの、男の魂だ。

奴も、僕を見つめていた。黄色く濁った瞳の奥に、僕が"知っている"ことを悟った瞬間——その手が、僕の襟を掴んでいたはずの手が、緩んだ。

恐怖が、オークの顔に広がっていく。

「お前…どうして…？」

震える声が僕の耳に届いたが、その言葉の続きを聞くことはなかった。

僕の意識が、闇に沈む直前、頭の中に浮かんだのは、ただひとつの疑問だった。

——あの街を、どこで見たことがあるのか？

***

実は……異世界ものってあまり好きじゃないんです！

……まあ、完全にそうとも言えませんがｗｗ

でも、僕TUEEE系の話にはなかなか入り込めなくて……

たぶん「スウェーデン人気質」ってやつかもしれませんね。

僕はアンダードッグが型破りな方法で成功を掴むのが好きです。

おそらく、人生で初めて読んだ本の一つ『ホビットの冒険』の影響かもしれません。

この物語は、最初がちょっとハードですが……

ゴブリンの過酷な現実を描くために、必要な要素だと思っています。

でも、最終的には 「共感」「理解」「自分の行動が自分をどう定義するのか」 を描きたい。

ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます！

この物語を楽しんでいただけたら嬉しいです✨