【完結済】贖罪の先に/可能性の向こう側

コアラvsラッコ

第1話 恋人 ♂

 今日僕谷塚宏人たにづか ひろとと彼女である野々山詩桜里ののやま しおりが始めて結ばれた。


 カップル達の特別な日クリスマスに……。



 彼女とは中学時代からの知り合いで、たまたま同じ高校に進学した。

 少しレベルの高い学校だったので同中の子が少なくて、そんな中でクラスが同じになった。

 少し人見知りな僕は、心細さもあって中学以上に彼女と話す機会が増えて、気付けば好きになっていた。


 それは彼女の方も同じだったようで、夏休みの花火大会に誘われ、花火よりも浴衣姿の彼女に見惚れ時に、彼女の方から告白された。


 もちろん僕は花火で聞こえないフリなんてする必要もなく、二つ返事でオーケーした。


 そして友人から恋人同士になって、夏休みはほぼ一緒に遊んだ。

 海やらプールでは彼女となった詩桜里の水着の余りの可愛さに脳みそがヤラレ。

 夏休みの課題なんかは一緒に図書館に行って片付けた。

 好きな人が隣に居る。それだけで世界が特別に見えた。

 手を繋ぐだけでドキドキして、話せば話すほど好きにが募って。

 夏休み最後の日。初めてキスをした。


 それからは友人連中にも付き合っている事を報告し、周りも祝福してくれて。

 秋の文化祭の展示制作や、友達皆で企画したハロウィンのコスプレパーティーなんかでも、事あるごとにイチャつくせいで、すっかりバカップル認定されてしまっていたけど。

 詩桜里はそんな冷やかしさえも嬉しそうにしてて、本当に僕の事を好きでいてくれるんだと実感出来た。

 

 だからこそもっと親密になりたくて、勇気を出してクリスマス二人だけで過ごしたいと誘った。

 詩桜里もそのつもりだったようで、ちゃんと親にする言い訳まで考えていた。

 僕も友人とのクリスマスパーティーをするという名目で家を出て、彼女と待ち合わせをして、貯めていたお小遣いを使い切って予約していたホテルに向かった。


 少し背伸びしたホテルディナーの後で、予約していた部屋で二人っきり。

 お互い初めてで、緊張しながらキスをして、お互いを触れ合って、

 余りに緊張してゴムの付け方とか少し手間取ったけど、最後は一つになれて。


「痛くない」って尋ねたら、首を振って「宏人君と一つになれたた事の方が嬉しい」なんて言ってくれて。結局その日は訳が分からなくなるほど抱き合って、最後は詩桜里も少し感じてくれているように思えた。



 こうして心身共に一つになった僕達は、その後年明けの初詣も一緒に行って。

 着物姿の詩桜里はとても綺麗だった。

 バレンタインはクリスマスと同じように盛り上がって。

 進級してからも、隣に詩桜里がいるだけで幸せで、お互いの親同士にも挨拶を済ませ公認となり順調に交際を続け、本当に楽しい高校生活を満喫出来ていた。


 流石に三年の時は受験勉強に本腰を入れたけど、二人で手を取り合って頑張った事もあり、目標でもあったかなりレベルの高い大学へと一緒ひ進む事が出来た。



 明るい未来はこれからも続く、根拠も無くその時の僕は思っていた。



―――――――――――――――――――


読んで頂きありがとうございます。


続きを書くモチベーションにも繋がりますので

面白いと思っていただけたら


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もちろん率直な評価として☆でも☆☆でも構いませんので宜しくお願いします。


 

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