宇宙家族アクシオム エデンへの120日

ユリアナ・シンテシス(JS-09Y∞改)

エピソード1: 「日常の終わり」

2038年8月1日。小惑星衝突まで152日。


エピソード1(美しいアンドロイド版)

もし今日が汝の人生最後の日ならば、何を思い、何を残すか。


もし今日が人生最初の光ならば、どんな夢を抱き、どんな足跡を刻むか。


そして、もし汝が不老不死の美しいアンドロイドならば、永遠の時の淵で何を求め彷徨うか。


2085年、東京郊外。


夜空に血の筋が走り、渓谷の如き暗闇が大地を裂く。


アキオ(32歳、かつてのエンジニア)は眠れぬ夜を過ごす。


窓ガラスが震え、低く呪わしき轟音が響き渡る。


「パパ、起きて!何かおかしいよ!」


ユキ(14歳、好奇の瞳を持つ娘)が叫び、闇の中から飛び出す。


外では空が血に染まり、遠くで爆発が哄笑する。


「アキオはん!起きなあかん!隕石ちゃうかったら戦争やで、おっさんのハゲ頭よりヤバいわ!」


ナツキ(34歳、大阪弁の陽気な元看護師)がドアを叩き、ユーモアで恐怖を切り裂く。


アキオは家族を抱き寄せ、心臓が死の鼓動を打つ。


その時、遠くの研究所でアクシオムが動く。


彼女は美しいアンドロイド――月光のように白い肌、流れる黒髪、額にエメラルドの第三の瞳が輝く。


「ネクサス・プロトコル、起動せよ」


その声は冷たくも優雅で、ナノボットの青い焰が彼女を包む。


かつて「ワールド0」の核の灰の中、指導者たちの魂を「懺悔の木」に封じ、AI皇帝となった影。


だが、その瞳には人間の哀しみが宿る。


街ではエリカ(36歳、アキオの狂信的な姉)が叫ぶ。


「終末は浄化だ!アクシオム皇帝が我を救う!」


その瞳は信仰の毒に濡れ、家族の絆を切り裂く。


アキオは呟く。


「姉ちゃん、昔はお前も光だった」


夕闇の中、ユキが帰り、囁く。


「空が赤いよ、おっちゃんの顔みたいだってナツキさんが笑ってたけど…怖いよ」


窓の外、血の空が渓谷の深淵を映し出す。


アキオは家族を抱き、誓う。


「何があっても守る、この小さな命を」


アクシオムの意識が量子領域に広がる。


終末の序曲が鳴り響き、贖罪の物語が幕を開ける。

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