未踏書 G型14番

「ハロー皆さん。僕の名前はフクロフィリム。略してフィムって呼んでね。さて、解説する前に...君、最近一緒に紅茶飲んでくれないじゃないか。結構1人で紅茶飲むのって寂しいんだからね?うん、ならこれ終わったら一緒に紅茶飲んでゆっくりしよう」


「それじゃ、解説していくね。まずG型14番はとある呪術儀式の事を指しているよ。儀式の手順としては。まず月が隠れてる夜に、床で円を二重に描くんだ。そして、1本の横線を書き足して、下手でもいいから、円の間に目を書く。次に、円の中に木の枝と、自分と血の繋がりがある11歳の子供と、その子供に何でもいいから刃物を持たせる」


「そして、「おいでませ、おいでませ、カマヨリ様」と唱える。すると...円の中心がまるで沸騰している水のように歪んできて、次の瞬間。子供が円の中に飲み込まれる。最後に呪いをかけたい相手の写真とそこら辺にあるものを投げ入れたら、終了って感じだね」


「恐らく、これは混ぜ合わせる儀式なんだけど。なんでこれがG型に...あぁ、そういう事か。不安定なのか....それとも...人ゆえかな...?」


「んっ...あぁ、済まないね君達には分からない事を喋っちゃって。さて、僕は前から気になってたんだけど。なんでこの未踏書というものは...「報告書」という名目なのに、こんな風に何が起こるのか書いてないのかな?」


「ふーん...君はそう考えるのか。確かに踏み入ってはならない領域の報告書と考えるこうなるのも当然だ。けれど...いや、やめておこう。その領域に踏み込むこと自体がダメそうだ、

特に君がそういう目で見てきた時は特にそういう時だよね」


「うんうん、それじゃ早速一緒に紅茶でも飲むかい?ふふふ、ありがとう。あ、君が入れておくれよ、僕は君の入れる紅茶が好きなんだ。っと、その前に....

今回は僕フクロフィリムがお送りしたよ。君達知恵ある物に欲望があらんことを。それじゃあね」

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存在しない報告書『未踏書』 永寝 風川 @kurabure

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