第15話 カーチェイスっ!
「…という事で、沙織さんをうちに匿いたいんだが」
「…そんなこと許される訳ないでしょ?…馬鹿じゃないのせんせ」
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そんなに馬鹿なことか!?
俺の渾身の叫びは、無視された。
と言っても、春の家は実家。
…となると…
「仕方ないわね。暫くは
「…はい!よろしければ」
「「「そんなことそれこそ許されるわけ無いだろうが(でしょうが)!!」」」
南ちゃん…生粋の…レズでタチ…
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…と、言うことで…沙織さんは、一人暮らしの秀美のところに落ち着くことになったんだけど、生活必需品を自宅から取ってこなければならなくて。
でも、沙織さんの自宅ではあの男が張り込んでいる可能性を否定出来ない…
「よしっ!…危険度を考慮すると、
「…いや…南ちゃん、確かにその通りだけどさ…そこは合気道の心得があって身が守れるから適任とか…言い換えようよ…」
実際のところ、危険度を考えると俺一人で動くのが良いんだけど俺一人でうら若い女性の一人暮らしの自宅に伺うわけにもいかない。
…化粧品を持ってきてって言われたってどうにもならないしね。
だけどそんなところに
春も秀美も同様だし。
合気道の有段者の南ちゃんはかろうじてお眼鏡に叶うというところだった。
「(…ほんとうにあの男に遭遇したら…今回はやっちゃっても良いよね…陸兄)」
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「…三月くん、間違いなさそうだよ…どうする?」
用事を済ませて沙織さんの自宅を離れてしばらく…南ちゃんが異変に気がついた。
…車でつけられている…と。
「…沙織さんの居場所を探ろうってか」
「…たぶんね。誘いに乗ってもいいけどむつきちゃんたちを危険な目には合わせたくないよね」
「もちろん南ちゃんもだよ…誘いに乗って自宅に案内するのは危険だ…ここでやっちまうか」
「…おっと!三月くんなにするつもり?」
「久々に真面目に運転しようって話!…南ちゃん、シートベルトを4点ベルトに変えて!…首都高速に向かう…この
…となるとあらかじめやっておくことがある。
『もしもし?あ〜ショウさん?久しぶりっす。今ですね、古〜い赤黒の
首都高入口手前の信号待ちを利用して4点シーンベルトをセットしながら、俺はとある馴染みの白バイ隊員さんのプライベート携帯に連絡を入れた。
―
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「…み…三月くん!…コワイコワイ怖いって!…ス…スキーじゃないんだからそんなツルツル滑らせないでえ〜!」
うん…ドリフトすれすれで高速道路をかっ飛ぶ鉄仮面は怖いと思う…と言っても追ってきている車を本当にぶっちぎっちゃう訳にはいかないんでこれでも全力ではないんだけどね。
「…ち…ちょっと三月くん!これいつまで続けるの〜!?」
「もう終わるよ…ここで仕掛けるっ!」
むこうは分岐の近いこのタイミングで俺の車から離れるわけにはいかないはずだけど…○○坂の急カーブは…路面が悪いんで跳ねるのさ!
「南ちゃん、
「は!跳ねるっ!」
直後のバックミラーにくだんの車の見事な自爆が…写りこんでいたんだ。
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「おめえは〜社会人何年やってるんだよ!…いい歳しやがってこんなこと」
「ショウさんごめんよ〜」
事故現場を確保して、交通整理をしていると、あっという間に白バイ隊がやってきて…現場確保を行なってくれる。
はるか昔に「ゼット」を脱退した初期メンバー…陸兄の親友で片腕だった元副長のショウさんは、実は白バイ隊員になっていたんだ…しかも
「…で、こいつらがお前の女に粉掛けてやがるんだな?」
「ちょっと言い方!!…ですが逃さないで。婦女暴行未遂犯に繋がるはずです」
「分かった。うまくやっておくわ。今度はむつきちゃんたちも一緒に、陸の墓参りに行こうや」
「はい」
飛んで火にいる夏の虫…じゃないけど、これで沙織さんのレイプ未遂事件が解決してくれるとありがたいんだけどなあ…
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