ダンジョンに現れる「妖精」の正体。それは、ひそかに世の中を巡るもの?

 ダンジョンの中で発生している「謎の現象」をめぐる物語。

 ある冒険者たちは、上級者向けの階層でトラップにかかってしまった。
 本来ならば力尽き、その場で死を待つしかなかった状態に陥る。だが、「何者か」によって救われることに。

 受付嬢のリーナから、それは「妖精」の手によるものだと教えられる。

 妖精とはなんなのか。それならば恩返しがしたいと訴える冒険者たち。
 それならば良い方法があると、リーナはある提案をする。

 ダンジョン。そこは一歩間違えれば死が待つばかりの過酷な環境。

 そんな場所にも、「優しさ」が存在している。

 この物語に出てくる「妖精」の正体を知った時、これはダンジョンの中だけでなく「現実の世の中」にもあることかもしれない、と思わされます。

 むしろ、そうであって欲しいし、「現実」にすることも不可能ではない。
 
 読み終えた後に爽やかで前向きな気持ちになれる作品でした。

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