猫とおばあちゃんと幸田さん家

むう子

第1話

りく、ごめんね…。

パートの面接帰り、私は青信号に猛スピードで走る車に引かれてしまった。

お母さん、何も残してあげることもできないままいってしまうなんて…

本当にごめんなさい…。


そう思いながら血の海の中命を落とした。




はずだった。



あれ?私、死んだはず…。


そう思いながら周りを見渡すと目線が低い。



ふと背の低さに自分の足元を見る。


黒いもふもふの手に可愛らしいピンクの肉球…。

後ろを見ると揺れる黒い尻尾。


…猫ちゃんになったの!?



ここは…家から1㎞離れたところかしら。


陸はまだあの家で過ごしているのかしら。

お父さんは私が居なくなってさすがに陸のことちゃんと見てくれてるのかな…。


心配しながらも陸とあの人が気になり家に向かう。


とことこ歩いていると何か視線を感じる。


なんだろ…。


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