うさぎのサンタクロース

master猫

うさぎのサンタクロース

第1話

昔々のこと…。

あるお山にうさぎさんが住んでいました。


今夜はクリスマスイヴ。


動物達もみんな楽しそうにしています。


うさぎさんは野原で荷物を抱えた狐のおばあさんに会いました。

「おばあさん、荷物を持ちますよ」

「ありがとう、うさぎさん」

「どこに運ぶのかしら?」

「湖の近くに住んでる孫にクリスマスプレゼントなのよ

けど、これじゃあ間に合わないわね」

「じゃあ、わたしが代わりに届けてあげるわ」

うさぎさんは狐のおばあさんの代わりにプレゼントを届けに行くことにしました。


「けど、湖ってどう行けば良いのかしら?」

うさぎさんは湖の場所を知りません。

狐のおばあさんは、

「うさぎさんは優しいのね

湖へは川を下って行けば大丈夫よ

気をつけてね」

と教えました。

うさぎさんはピョンピョンと川まで急ぎました。


川辺へ着くと、川の中から大きな鯉さんが顔を出しました。

「こんばんは、うさぎさん

そんなに急いでどこへ行くんだい?」

「湖の狐さんちに届け物なの

鯉さん、湖は知ってる?」

「湖なら僕が連れていってあげるよ

さあ、背中に乗って」

うさぎさんは喜んで鯉さんの背中に乗りました。

鯉さんはうさぎさんを乗せたまま、スイスイと川を下っていきます。

「鯉さん凄~い、早~い」

「うさぎさん、もうすぐ湖だよ」

目の前に大きな湖が見えてきました。

湖に着くとうさぎさんは、

「鯉さん、ありがとう」

と、お礼を言って別れました。

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