腹が減っては恋愛もできぬ
さえき あかり
おかしなおうち
ある森の中、男、瑛斗<えいと>と女、舞咲<まいさ>が二人とも迷子なっていました。
目の前にはなぜか点々とピッタリのサイズの器に入ったぬれせんべいと緑茶が置いてあり、お腹がペコペコな二人は堪えきれずに、一つ一つ何かに誘われるうように進んでいると、3つ食べ終わったころにはほうれん草のお浸しとマヨネーズの掛かったブロッコリーが並んで置いてありました。
ミートボールが3つずつさっきと同じように器に入っています。
それも手作りなのか、少し凸凹としていて、トマトもケチャップの気配がなく、どうもトマトピューレを使った、とても手の込んだものでした。
そして次の器にはオーロラソースの掛かったハンバーグがあり、一歩ずつ一歩ずつ前に進む進むごとに二人の距離は自然と近づいていき、気づくと恋人つなぎをしています。
そのとき、二人は何かに気づいようにニッコリ笑って、舞咲<まいさ>が先に口を開きました。
「あの、なんだかとてもあなたのことが気になるんです。」
「実は僕もそうなんですよね。」
瑛斗<えいと>がそう返すと、二人は手をつないだまま更に奥のほうへと進んでいきます。
しばらく行くと、ほうじ茶の小さなペットボトル二本並んでいて、それを飲みながらお菓子でできた家の方へと向かっていると、急にグラグラと地震が起きて、一瞬にして家は崩れ山になりました。
そのとき、「おーい、でてこーい」という声が聞こえてきたかと思うと、あっという間にお菓子の山はすっぽりと空いた穴の中へと消えていき、二人して顔を見合わせて驚いていると、今度は空から4人暮らしにちょうど良さそうな3階建ての頑丈な家が降ってきて、二人は再び顔を見合わせてニッコリと笑うと、示し合わせように「今すごく結婚願望があって、できればあなたとが」と言ったところで揃って大笑いしたのち、再度恋人つなぎで二人仲良く新しく建った家の中へと仲良く入っていきました。
<終>
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