第2話

夜、7時半。







ガチャリと、玄関のドアが開く音がした。







それに合わせ、廊下へ続くリビングのドアを開けた。







〈ただいま。〉



『おかえりなさい。』







ゆっくりと、そちらへ近づいた。







『荷物、まだある?』



〈いや、これで全部。三宅が下りて来てくれて、助かったよ。〉







男から電話があったのは、つい先ほど。







駐車場に着いた、という連絡だった。







青柳さんだけではなく、三宅さんも来てくれていることは、前もって話していた。







なので男は、車に積まれた大量の荷物を部屋まで運ぶ為、三宅さんを駐車場まで呼んだのだった。

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