「青き魔鳥と烏の魔獣～魔鳥ピイピイの日々～」は、澄んだ空気に満ちた幻想の森で、ひとつひとつの小さな奇跡が丁寧に積み重ねられていく、まさに宝石のような物語です。

　心にじんわり染みるのは、飛べないからこそ抱いた空への憧れや、初めて羽で“浮かぶ”喜び。その一歩一歩が、読者にもそっと寄り添ってくるようです。トリ様とヒツジ様が教えてくれる“無理せず、自然に身を任せる”ことの大切さ――これは生き方のヒントでもあるのかもしれません。

　そして、物語の空気そのものが、魔法に満ちたやさしさでできているよう。青空の下で誰かが誰かを想い、譲り合い、そっと寄り添う姿に癒されながら、読み終える頃にはきっと、あなたも「自分だけの空」を探したくなるはず。

　可愛い魔獣たちの日々に、ぜひ触れてみてください。