紙雛は穢れのみ背負ったのか
- ★★★ Excellent!!!
伝統的な紙雛の最後。川に流して穢れを祓う。
それだけでも今は珍しい。そんな中大海に進み出た紙雛は人が思い悩む事の様に「そもさん」「せっぱ」と生き物達と問答を繰り広げていく。
我思う故に我あり…背負わされた穢れとは、その様な自己の発現から生まれたのかもしれない。何も考えていないと思っていた紙雛には「それ」が宿っていたと思うと確かに人の穢れを背負って旅立ったと思える。
自問自答しながら答える様はまさに人間の生き様。大海にひっそりと消える前に生き物達に生き様を見せた紙雛へ。
お見事です。