第17話

うふふふと笑う雪先輩に、サツキ先輩はやっぱり優しい頬笑みを向ける。


さっきも思ったけど、サツキ先輩は雪先輩のためなら何でもできるんだろうなぁと思った。




「お弁当、食べる場所探してるんでしょ?」


「はい…中庭、とられちゃってて」




いつもは中庭の隅のベンチでこっそり食べるんだけど、男の子グループがつかっていた。


もじもじする私に、サツキ先輩は笑顔で言う。




「じゃあ屋上行っといで」


「屋上?入れるんですか?」




うちの学校の屋上は解放されていないはず。


お弁当を食べる場所の候補として一番に考えたけど、先生が閉まってるって言っていた。


鍵は先生が管理していて、誰も開けられないはずなのに。

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