第10話

「サツキ、笑いすぎだ」


「あ、ごめんね?だって面白くて」




どうやらよく笑う人らしい。


南条蓮は慣れているみたいで注意はしたもののちっとも驚いていなかった。




「俺は二年のサツキ。よろしくね」


「あ…はい」




蓮先輩とサツキ先輩。


二人は郡を抜いてイケメンで、あたしたちが喋っているところだけいつの間にかやけに注目されていた。


しかも蓮先輩の噂は、どうやら友梨だけじゃなく皆知ってるみたい。


皆蓮先輩を指さしたり、遠巻きに小声でなにか話していた。




「えと、あたしは友梨っていいます」




友梨が自己紹介したあとに、あたしも続けて名前を言う。


少しだけ会釈しながら。




「愛那、です」


「・・え?」

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