第3話

彼との出会いは地元の中学だった。


私立に行くお金も学力もない私は、普通校の中学に入学したわけだけど、そこは有名なほどの不良校で。


地元の中学が不良校ってだいぶ不運だと思うんだけど、地味でも派手でもない私は平和に生きていく自信があった。



だけど実際入学してみると廊下の窓ガラスは割れまくりだし、大丈夫か?と不安にはなってきたのだけれど。




「これでもまだマシになった方らしいよ」




入学式を終えて教室に戻る廊下で割れた窓ガラスに驚く私に、小学校からの友達、友梨がそう教えてくれた。


ちなみにクラスは見事に離れてしまい、同じクラスに知り合いがいない状況がつくりだされるという悲劇。




「そうなの?なんで?」


「兄貴に聞いた話なんだけど、ある人が去年、この中学取り締まってた人に喧嘩ふっかけて勝ったらしいの」


「へぇー…」




なんかまさに不良校って感じのエピソードで、私は苦笑いした。

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