第21話

4月20日


また、あの子の夢を見た。

内容は詳しく覚えてないけど、あの子の夢を見て起きた朝はなんだか気分がどんよりとする。


でも、向き合わなきゃい時期がきてるのかもしれないと本能で分かる。


けど、思い出したくなかった。

臭いものには蓋をして、そうやって生きていくので精一杯。


いつも自分のことばかりで、周りのこと、いやおやじのことなんにも分かろうとしてなかったって、今になったら分かる。


浮かれてる場合じゃないよ。

気づいて、過去のわたし。

おやじの苦しみに。


この頃が幸せの絶頂で、もうあとは落ちていくしかなかった。

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