第5話

4月4日。


今日は日曜日。

大学生の休日って何やってるんだろ。

バイト??それとも、飲み会??

入学式で友達作りに失敗した私は


今日も1人です。




ほんとはね、昨日だって友達と東京観光したかったのに…なんてね。




あ、1人じゃなかった。

今日もおやじはいる。


「ねぇ、なんで当たり前みたいな顔して居座ってんの?」

「いいじゃないか、ペットみたいに餌もゲージもいらんし。」

「そういう問題じゃない!!」

「ハルカは手厳しいのぉ。ハハハ〜」


全く。能天気なんだから。

コイツ、何言われても平気なのか??

ポジティブ野郎!!!


いや、べつに?

おやじのことが嫌いなわけじゃないよ?

ただ、たださ、おやじが自分にないもの持ってる気がして、なんか嫌なんだよな。

私もおやじみたいに能天気に生きられたらな〜って思ってるのに。

小さいことでも気にしすぎて、なかなか動けない。

あーあ、ポジティブおやじが憎らしい!


脳内で何度かおやじをホウキでパタパタしてやった。



とりあえず…今日はテレビでも見るか。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る