吾輩はゴキブリである。

天音えくれあ♡

第1話 嘘の話。

 吾輩はゴキブリである。


 今日も疲れた。なににかって?


 いいかい。世の中には平気で嘘をつく奴がいやがる。自分の身を守るためか、自分を大きく見せるためか、はたまた、相手を屈服させるためか。


 子供の頃に習わなかったかね。嘘はついちゃあいけねぇよって。嘘は身を滅ぼす。なーんて言うと大袈裟に聞こえるかもしれねぇが、本当にそうなんだ。


 特にすぐバレるような嘘はつかないほうがいい。一時の感情に頭ん中を支配されて、つい攻撃的になっちまう。その挙句、取り返しのつかない嘘を平気で口にしちまう。そんなのが一番、たちが悪い。


 信用を築くのはなかなか大変なもんだが、その逆、信用を失うってのは、あっという間の出来事だ。


 嘘の持つ負のエネルギー。それに風呂にでも入るみたいにどっぷりと浸かちまって、満足げな顔なんてしてちゃいけねぇよ。


 お天道さんは見てる。結局、苦しむことになるのは……言わなくても、分かるよなぁ?


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る