うちの超絶イケメン弟の好みは理解しがたい
獅斬武
うちの超絶イケメン弟の好みは理解しがたい
あたしの名前は
顔、いたって普通、何に似てると言われたら、コケシ…。
性格、たぶんお人好しの優しいと言われてるからそうなんでしょう。
成績、誇れます、悪くない。
友達もそこそこいるし、交遊関係も良好、彼氏は……い、いないけど、友達と遊んだりしてるからきっと悪くない!
家族構成、母、父、あたし、そして、弟が一人。
母、あたしとそっくりなコケシ顔である。絶対に親子と分かるくらいの顔である。
父、たぶん、きっと、格好良い顔と思われる。だからモテるかもね!と思うから浮気とか心配、は、絶対ない。母をこれでもかと思うくらい溺愛してるのが見てとれる。
弟、そう、この弟こそ、主人公的な立ち位置と言っても過言ではない男。
顔は父に似てるだろうが、それを凌ぐ美しき顔、顔、顔、顔である。
一緒に並ぶとまじ、似てね~…なと思うくらい顔の造形は天と地である。だが、両方の親を見ると、ああ、姉弟なのね、と納得される。
弟は顔の良さから、性格ねじまがってそうと思われがちだが、全然そんな感じはなし。
普通に優しいし、分け隔てはないと思う。まあ、好きな相手にはくっそ優しいかな?くらいには思ってはいる。
うちの弟は超絶イケメンハイスペックボーイ。
そんな、弟、彼女います。
すごーく、すごーく、すごーーーーく!性格が菩薩のように良い子だ、そう、菩薩のように、優しい。まじで、優しい、性格一番良い、性格完璧。
そう、性格は。
ただ、いや、あたしが、言うのもアレなんだけど、弟が好きになる子って、世間一般に言われる、ちょっとお顔が……な、子である。
所謂ブス専、か、かな。
弟の顔なら絶対、女優とかモデルとか、学園一美女とか美少女とか狙えるはずなのに、え、なんで、ってなるくらいの顔が好きなようだ。
まじで、ほんと、ごめん、って思いつつ、彼女と弟が並ぶと何を見せられてるんだ感が半端ない。
似合わなすぎて悲しくなる。
性格は本当に良い子なんだ!これは、言える!
余計なお世話かも知れない、だが、聞かずにはいられない。
弟である鏡しずるに聞く。
「し、しずるってさ…彼女の性格が好きなのよね?か、顔は特に、な、なのよね?」
「姉さん、性格は顔に現れるんだよ、俺の彼女、ほんと優しさが滲んだ輝かしい顔だよね、大好き」
「………や、優しい、よね、確かに」
「うん、性格やばい人は顔に出るから俺も顔の事は言いたくないけど、やっぱり、ある程度はね?」
「だ、だね」
「姉さんも顔も性格も良いから、俺みたいにすぐ良い彼氏みつかるって!あ、デート行く時間だ、行ってくる」
「……い、行ってらっしゃい」
弟は超絶イケメンハイスペック男子だが、目がおかしいようだ。
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