第23話

そんなこんなで毎日を過ごしているうちに、ヒロとの約束の日がやってきた。






バスに揺られながら約束の場所へ向かう。



あ。



バス停にヒロの姿を発見した。


今日は私より早い。










「久しぶり。早かったね」



久々にヒロと対面。





「まぁな!ちょうどここら辺で用事あったから」


「なるほどね」




ヒロが手を差し出してきて、それをぎゅっと握る。




たわいのない話をしながら歩き出す。






久々に見るヒロの姿は、こないだ見た時と違ってなんだか前よりかっこよく見えてドキドキする。



私が低身長だから余計そう見えるのかもしれないけど、背が高くてすらっとしてて、よく見ると横顔がとても綺麗。

ほんのり爽やか系の香水のいい香りがする。

なんだろう、この気持ち。前と違う。








「でさぁ〜、、、聞いてる?」





そんなことを思っていたらつい話が上の空になってしまっていた。




「あ〜ごめんごめん。何だっけ?」





「おい〜、ちゃんと聞けよな(笑)あ、つーかさぁ、ケイスケ君知ってるっしょ?」



「え?ケイスケ君?」




ケイスケ君と聞いて頭に浮かぶのは1人だけ。

中学生の頃に人生で初めて付き合った他中の元彼。

まぁ、付き合った期間は2ヶ月もないくらいだったけど。

真面目なタイプではなくて、どちらかと言うと、、いや、どちらかと言わなくても明らかに真面目とは程遠い、学校にもろくに行かないような不良系の人だった。


それ以外のケイスケという名前の人は知らない。




「そう、俺の友達っつーか先輩なんだけどさ、この前遊んだ時にのぞみの写メ見せたら俺の元カノじゃん!って言われた(笑)」



え、まさかのそのケイスケ?

知り合いなんだ。なんか気まずいなぁ。




「そうなんだ(笑)」



もう気にしていないし、それについて軽く返す。

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