{最後の青空}

第2話

その日の朝は今もはっきり覚えている。




いつもより早く目が覚めた、早春の少し肌寒い朝。


マンションの3階、朝日が心地好く注ぐ窓から見える電線に、

まるで楽譜を作っているかのように小鳥が止まって歌をうたった。





着慣れた制服に袖を通し、いつものように顔を洗って

いつもよりゆっくりご飯を食べる。

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