第14話

「おばちゃん、遥シャボン玉やるから一緒にやろ♪」




・・・・・・・・

・・・・・・・・


・・・・・・・・



・・・はい?



なんとおっしゃいましたか今?



しゃ、シャボン玉?



虫じゃない!?





シャボン玉!?



今確かにそうおっしゃいましたよね!?



聞きましたよね?



「シャボン玉?」

恐る恐る声に出して聞いてみる




「うん!遥がシャボン玉やるからリョーマ君に見せてあげるの!」




・・・ついに

ついにこの時がようやくきたのですね。




ついにあなたは通常の(?)6歳児になったのですね



女の子らしい遊びをするようになったのね。




それはもう

「お母さん私お嫁に行きます」

と言う娘を送り出すかのような母親のような



なんとも嬉しい

しかし

どこか切ない



そんな気持ちにも類似している



だが私には

「虫」からの解放された気持ちが


まさしく体中からあふれんばかりの歓喜で



思わず喜ばしい涙が頬に伝わるのが感じる。




「・・・なんでおばちゃん泣いてるの?」



不思議そうに顔をのぞく虫女。



いや・・・

もうこの子は虫女ではない

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