げじげじ
第2話
我が家の虫女
姪の遥。
前回供述したとおり
うちの姪は
朝
虫で始まり
夜
虫で終わる。
そんな虫女は
なぜか
私を
虫に関して
スペシャリストと
思い込んでいるらしい
「虫でわからなかったら
おばチャンに聞け」
・・私が家にいない期間
一体誰が
こんなことをふきこんだのだろうか。。
恨むぞ姉よ。
そんな訳で
わたくしの日常を
たびたび
この虫女に支配される日が
少なくもない
そんな2人のある武勇伝。
「おばチャンこれ何?」
決まって聞く遥の第一声
それが虫のことだと
もう私は暗黙の了解である。
「これはカイカイ」
「なーにそれ?」
「これがたかるとかゆーくなるんだよ」
田舎ならではの会話
「じゃあこれはー?」
「これはぼうふら」
「なになーに??」
「蚊の一歩手前ってやつだな」
「すごいねーおばチャン!
なんでも知ってるんだねー!
遥おばタンだーいすきっ」
「・・・・・」
(本当はもっと他のことで好かれたい・・涙)
「じゃあおばチャン☆
おばチャンの肩にのってるのは?」
「へ?」
「・・・・・」
「・・・・・」
「ゲジゲジだああああ!!!!」
(恐怖に顔が歪む私)
「とって!早く!
早く!やばいから!マジやだから!!!!」
「やだよ遥そんな大きいのとれないお!」
「うっせーよ!!
早く取れよ!!!」
(涙目で6歳児に頼む私)
「やだよ!遥女の子だもん!!」
「女もくそも関係ないんじゃい!早くとらんか!!」
(頑張ってとろうとするがなかなかしぶといゲジゲジにもう半ば半泣きの私)
「おばチャン怖いよウェーン・・・・」
泣き叫ぶ遥。
「何2人で大道芸してんだい」
「ばぁチャン・・・」
2人して泣いているところに
通り過ぎようとしていた
我が家のドン ツタエさん
「毛虫一匹でギャースカうっせーよ」
ひょいとつまみ
いとも簡単に
サンダルにて
ゲジゲジの一生を
終わらせたおおばぁちゃんの活躍により
また一つ武勇伝として残る今日だった。
上野家家訓
「我がいえにレディーの文字は存在せず」
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