第17話

季節は秋へ移ろうとしていた。

私は優斗の住む群馬県にも足を運んだのです。


優斗が生まれた場所。

優斗が育った場所。


榛名湖でボートに乗ったり、高崎観音を見に行ったり、大好きな優斗と同じ時間を過ごした。


そして優斗と初めての夜。

私達は初めて一つになった。


夫に対して罪悪感がなかったわけでもない。

一応、私は主婦だし。


でも、もう既にぼろぼろになった夫婦だった。


私の心の中を必死になって探しても、『夫婦関係を修復したい』なんて気持をみつける事は不可能だ。


夫がいるの身なのに優斗に抱かれるなんて、私はいけないことをしている。


…という思いより、


優斗と出会うもうずっと以前から、夫に対する気持ちなんて消え失せてるんだもん、ただ純粋に大好きな優斗に抱かれたい。


そんな思いの方が強かった。

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