第6話 三つ首竜

来未と十六夜は同室になり、恋人としての距離感が一気に近づいた。

「な、なぁ、十六夜……」

「なんだよ」

「これはその……なんの真似だ?」

「なんの真似でと言われても、膝枕だが?」

「そうだけど!一気に来すぎてないか!?」

すかさずツッコむ来未。

「いやぁ、前から来未の太ももはエロいと思ったんだよなぁ」

スルーして変態発言をする十六夜。

「この変態!」

来未は十六夜の頬をつねる。

「いてててて、悪かったって」

ケラケラと笑う十六夜。

2人の他愛ない日常が流れていく。

勿論任務へ向かうこともあり、お互い息のあったコンビネーションで天元で3番目に強いペアでは無いかとまで言われた程だ。

そんな2人は時に喧嘩もしつつ仲良くやっていた、ある日。


「なぁ来未」

「どうした十六夜」

「暇だしロリに任務ないか聞きに行こうぜ」

「お、いいな!」

そう言って彩の元へ向かう2人。

「彩さん、なんか仕事ないか?」

「あるっちゃあるけど……危険だよ?」

そう言うと彩はスマホを弄り画像を2人に見せる。

「これは……」

「三つ首竜か、面倒くさそうな相手だな。」

「けど行く価値はあるだろ」

「……だな!彩さん、その依頼アタシらが受けるよ。」

「本当に!?かなり危険だよ!?」

「俺達の実力知らねぇ訳じゃねぇだろ?」

「そ、そうだけど…………うん、わかった。2人に任せるよ。場所は東区の港町。気をつけてね」

じゃ、私は学校だからと言い残し部屋を去っていった彩。

「三つ首竜……」

「討伐したらなんかドロップしねぇかな」

「する訳ないだろ!」

すかさずツッコミを入れる来未。

「とりあえず行くぞ!」

「あぁ!」

そうして2人は依頼を受け、東区の港町に向かうのであった。


東区

「guuuuu……」

三つ首竜の怪異がギョロりと動く。

「なんだあれ、気持ち悪っ」

「確かにキモイな。」

「gaaaaa!!」

三つ首竜の怪異は来未達を視界に入るが否や突撃してきた。

「ハッ、しゃらくせぇ!」

十六夜は第3宇宙速度で小石をぶん投げる。

「gaaaaa!」

だが直ぐに再生されてしまう。

「十六夜、同時攻撃だ。アタシがコアを叩くから、十六夜は核を出してくれ」

「あいよ!」

指示通り十六夜は第3宇宙速度で小石をぶん投げ、三つ首竜の核を繰り出す事に成功した。

「これで……どうだ!」

チャンスと思ったその刹那__

「来未、危ねぇ!」

来未を庇った十六夜はだくだくと腕から血を出していた。

「十六夜!」

慌てて十六夜の元に駆け寄る来未。

「馬鹿野郎……先に、怪異をやれ……」

「すぐ済ませるから待ってろ!」

「はああああ!!」

そう言って水で出来た双剣で一撃でコアを砕き、三つ首竜の怪異を退治することに成功した。

「十六夜、大丈夫__」

そこにはぐったりとした十六夜の姿があった。

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因幡来未の備忘録 安どぉなつ。 @danjonlive

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