一度でもいじめを、特に陰湿なものを受けた人というのは、その後の人生においてずっと大なり小なり人間不信に陥るものです。
表面上は笑顔を繕っていたとしても、腹の中では何を考えているのかわかりませんからね。
それが度重なったともあれば、なおさら深刻な人間不信にもなるというものです。
それでも……とっくの昔に諦めていたとしても、ほんのちょっぴり、心のどこかで、人を信じてみたいと思ったり。
そんなわずかな可能性が、もう一度人を信じる美しさを取り戻します。
勿論、このお話のように人生うまくいくとは限りませんが、フィクションで一時の夢を見るときぐらいは輝かしいものを見てみましょう。
本作はそんな輝きを見せてくれます。