青い声

要想健琉夫

青い声

 青い声が聞こえる

 大人より若人の声

 青い声が聞こえる


 青い声が聞こえる

 青い声は何の声か

 十にも満たない声

 

 無邪気で素直な声

 当たり障りない声

 増せてない良い声


 青い声が聞こえる

 青い声は何の声か

 十代のガキの声だ


 悪戯をし始める声

 好き嫌い別れる声

 気取りたがりの声


 青い声が聞こえる

 青い声は何の声か

 悩める学生の声だ


 悟った様に思う声

 増せていて癪な声

 悩みに嘆く青い声


 青い声が聞こえる

 複数の声みたいだ

 耳を澄ませてみた


 楽し気な夢中な声

 特別じゃない声だ

 特別じゃない声だ


 青い声は聞けない

 もう聞く事はない

 青い声は掠れてた


 無邪気で素直な声も

 悪戯をし始めた声も

 悩みに嘆く青い声も

 もう聞えなくなった

 

 一度耳を澄ませてみた

 青い声は聞えなかった

 聞こえなく成っていた

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

青い声 要想健琉夫 @YOUSOU_KERUO

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ