第6話
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『来て下さって、ありがとうございます』
どうするか悩んだ末、様子を見に行くことにした。
リンチだったら死に物狂いで逃げる。もし告白にしても、間違いじゃないかと聞こうと思って。
『っ、え』
『早いですね。昼食は取られたんですか』
『えっ。い、いや、まだ……』
『そうですか。分かりました』
けど、どうやら俺は手紙の差出人よりも先に来てしまったらしい。後ろから声をかけられて、心臓飛び出すかと思った。
……でも。
『あっ、あの』
完全にリンチの可能性の方が高いと思ったから(身に覚えはないけど)、学校で有名なロボ子さんに、まさか本当に呼び出されるとは……。
いや。きっとこれは何かの手違いだろう。それか、男女のあれそれとかではなく、単に俺に用事があるとか。
……間違いなく後者だ。決定だ。きっと面倒事を押しつけられるんだろうそうだろう。
言いかけた口のまま、頭の中でそんな結論を導き出し、一人で自己完結したわけだけど。
『スキです』
『……へ?』
たった一言で、俺の結論はあっという間に砕かれた。
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