第51話
ヒビキと居ると安心する。
安心する所為でどきどきしたりする事は無い。
まあどきどきするような事をされた記憶も無いけど。
スカイグレー色の彼と居る時とは違った感覚。
ヒビキの隣は自分を保てる。
自分らしく居られるのかと聞かれると分からないけど、出会った頃より確実にゆっくりと心はかなり開いたと思う。
実際ヒラさんには結構遠慮しちゃう事も未だにあるけど、ヒビキには我儘だって言えるようになった。
「好きって何だろうね」
「さぁな?俺はお前の事誰にも渡したくねーと思うけどな」
ただ真っ直ぐにアタシに愛を伝えてくれるヒビキ。
愛の伝え方を知っている彼は、アタシがスカイグレー色の彼から欲しかった言葉を沢山くれる。
何時まで経っても誰と居ても思い出すのはあの消えそうな彼の事。
好きって感覚はもう正直分からない。
でも彼には何時までも会いたいと願うと思う。
初恋の終わりがこんな形で終点を迎えるなんて事、あの頃舞い上がってたアタシには分からなかったなあ。
beloved 下 innu @_innu_
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。beloved 下の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。