ヨッツ

第7話

「ミカ〜!ダイチ来たわよ〜!」



うちの母の大きい声を合図にドタバタと階段を駆け下りる私は、もうすぐ高校卒業だ。



「うわぁん!ママ!ダイチに待ってごめんって言って〜!すぐ行くからぁ!」



冬場はどうも寒くて朝ベッドから起き上がる事を体が拒んで来て起き上がれない。お陰様で本日も寝坊をしてしまった。


急いで制服に身を包みいってきまーす!と大きな声で発して玄関の扉を開ける。



「ミカおっせぇよ!俺を凍らせる気かっ!」


「ダイチごめんってばぁ!帰り肉まん奢るから許してぇ〜!」



私達は俗に言う幼馴染で生まれてからずっと一緒に居るし、これからもずっと一緒だ。



「ったく仕方ねぇなぁ…もう迎えに来てやんねーぞっ!」


「えへへ、ごめんごめんっ!」



いつも通りの朝。何年もの間全く変わらない、私とダイチの大切な朝の時間。


こんな関係が壊れないように、と願うあまりに大好きなダイチに何年もの間私の恋心を隠している事は、私だけのナイショの話。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る