2027

 台湾が中国に併呑されて一年、残った市民のほとんどが、本土へ送られて、強制労働に処せられていた。

 半導体企業の社員は強制労働を逃れたが、中国軍向け半導体生産に従事させられた。

 そして、台湾島は全島が軍事基地化された。


 米大統領はある日、記者に台湾の軍事基地化を問われたとき、『中国は脅威ではない。友好的なビジネスパートナーである』と発言した。

 リベラルな新聞社は、台湾人が本土で強制労働させられ、人権侵害を受けていることを米大統領に質問したが、米大統領は『そんな陰謀論に答える必要はない』と返答した。

 米大統領はそれに加え『地域のことは、その地域の国々に任せればよい』と、台湾問題にアメリカが関わらないと発言した。


 アメリカが、オーストラリアに輸出する原潜を、契約の三倍の価格へと吊り上げる。オーストラリアは当然、契約違反であると拒否。

 AUKUSの一国であるイギリスが、両国を仲裁するが、米大統領の意思は硬くAUKUSからの脱退を表明。

 米大統領は『中国の脅威など、なきに等しいのに、オーストラリアは原潜を欲しがっている。それはアメリカの優秀な原潜技術をコピーして、自らが原潜を建造、輸出するためである。それは、アメリカの造船業から仕事を奪うことになる』と発言。

 オーストラリアは原潜の調達を停止。早期に購入できる、日本および韓国の通常型潜水艦を購入しようとするが、韓国の親北政権はそれを拒否した。

 結果、自動的に日本の潜水艦が選定された。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る