第2話 ☆運営side1
「それでベータテストなんだか、誰にテストしてもらうか決めたか?」
「著名な配信者の方々にはもうすでにアポをとっております」
「そうか」
「今考えているのは、このゲームをリリースした時から、誰にも譲らず一位を取り続けたあのマッケン様にお願いしようか考えている所です」
「マッケンか…」
「はい」
彼?彼女は、このゲームでは伝説のプレイヤーだ。
確かにベータテストに参加する資格はあるだろう。
しかし、インフルエンサーでも何でも無いただの一般人を一人だけベータテストに参加させるのは、世間の反感を買わないか心配だ。
あのマッケンだからと納得してくれる者は多いと思うが、そうで無い者も必ずいるのも事実。
そんなリスクをわざわざ取るべきなのかと考えていた。
「マッケンは本当に不正を一切していなかったのだよな?」
「何回も会社のチート検知システムを使いチェックしましたので、不正していないと私は思います」
「我が社のシステムでは、発見出来なかった可能性は?」
「その可能性は0ではありませんが…もしチートを使っていたなら、余りにも目立ち過ぎていたような気がします」
「そうだよな…ずっと一位を取り続けたプレイヤーが今更、チートを使って一位を取り続けていましたなんて言ったら、俺達運営は何をしていたんだと言う話になるからな」
「はい」
だとしてもあのプレイヤーは一体何者なんだ?
だっておかしいだろ!?俺達運営は、様々な可能性を考えて強い武器など沢山の装備やアイテムを持っている。
運営だからランキングとかは関係無いが、ゲーム内では最強の存在だ。
確かにこのゲームはAI技術を取り入れていて、装備などは自動生成されるため、まだまだ俺達の知らないアイテムは無数にある。
だからと言ってマッケンが持っていた装備やキャラは異常な程強かった。
いや、強すぎたのだ…
毎回ランキング大会で優勝した者は、運営と対決するというちょっとしたイベントがあった。
そこで運営は力を示し、こんな強い装備もゲームにはあるのだぞ!っという所を見せたかったから計画したものだった。
だが蓋をかけてみればどうだろう、マッケンによる圧倒的な蹂躙で毎回終わっていた。
俺達もこれはと思い、運営に十勝したら運営対戦殿堂入りと言う事にし、次から二位になったプレイヤーと対戦する事にした。
プレイヤー達からは、運営は逃げたといわれ恥をかいたが、事実なため何も言えなかった…
それよりも今はベータテストの事に集中しなければ。
マッケンは【ベータテストには参加しない】方向で行くか…
「マッケンには取り敢えず、ベータテストは参加しない方向で進んで欲しい」
「…はい…分かりました」
こうしてベータテスト前の運営の会議は終わりを迎えるのだった…
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0の可能性~圧倒的理不尽が世界に降り立つ~
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